現在,親の遺産をめぐって,兄弟間で相続争いが生じるケースが増えています。
お父様若しくはお母様が亡くなった際,兄弟・姉妹間で相続により,もめてしまうケースが多くみられます。「相続争いなんて,お金持ちの家の話でしょう?」,「うちには争うほどのお金がないから大丈夫。」と思って,相続の問題を先延ばしにしていた場合こそ,亡くなった後に兄弟間で相続に関して争いになるケースが多くなっているのが現状です。実際,家庭裁判所での遺産分割を行った案件の7割以上が,相続財産が5000万円以下の場合となっています。
これは,昔であれば,親と同居する長男が親の財産を相続することがいわば当然だと思われていたものが,兄弟均等に分け合うことこそが当然であるという意識に変化してきたことが一番の原因です。他にも,昨今の景気の悪化から,経済状況が悪化したために,少額であっても親の遺産をあてにしていることが増えていることも一因と考えられます。
次回は,解決事例を紹介しつつ,不動産相続問題をご説明します。