被相続人の死亡後,相続人が複数存在し,かつ遺言がない場合は,相続人全員で遺産分割を行い,それぞれの相続人に対して相続財産の帰属を決める,と今まで説明してきました。
通常は,この遺産分割が終了した段階で,不動産を取得した相続人が「相続」を原因として所有権移転登記を行うことになります。
必要となる書類は,被相続人の出生から死亡までの戸籍・除籍・改正原戸籍謄本,相続人の戸籍事項証明書,相続人の印鑑証明書,取得する相続人の住民票,遺産分割協議書,固定資産評価証明書等の書類が必要になります。
ただ,この遺産分割協議による「相続」を原因とする登記は,法定相続分による「相続」を原因とする登記がある場合は,一度「相続」を原因とする登記を行ってしまっているので二度目は使えませんので,遺産分割による「遺産分割」を原因とする登記を行うことになります。